従業員に暴言、たばこ押しつけ

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006080900020&genre=D1&area=K10
天気情報≫ 京都市 | 福知山市 | 舞鶴市 | 大津市 | 彦根市 | 大阪府 メール配信 | English | 滋賀新聞(週刊) | 写真部 | 福祉 | 出版案内




HOME>>最新ニュース一覧>>【詳細】 Kyoto Shimbun 2006年8月9日(水)

従業員に暴言、たばこ押しつけ
京都地裁 社長のパワハラ認定 
 消費者金融会社「レタスカード」(京都市中京区)の従業員だった兵庫県西宮市の男性(45)が、社長にたばこの火を押しつけられるなどし、うつ病になったとして、同社に約6200万円の損害賠償を求めた民事訴訟の判決が8日、京都地裁であった。田中義則裁判官は「社長の言動は不法行為にあたる」として、訴えの一部を認め、同社に670万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は営業部長だった2003年8月ごろから、社長に「なめとんのか、ぼけ」などの暴言を受けるようになり、同年末には飲食店で顔にたばこの火を押し付けられ、やけどを負った。うつ病のために04年2月に休暇を取っていたが、社長から呼び出されて「出勤できないなら辞めろ」と言われ、出勤させられた。

 田中裁判官は、暴言やたばこの火の押し付けの事実を認定した一方、うつ病発症との因果関係は否定。休暇の取りやめが、うつ病の慢性化を招いたことは認めた。

 男性は「うつ病発症との因果関係を否定したのは納得できない」と話し、代理人の弁護士は「(職場での上下関係を背景に上司が部下に嫌がらせする)パワーハラスメントを認めた例はまれで、その意味では評価できる」としている。

 会社側は、たばこの押し付けや暴言の事実についても否定しており、判決について同社総務部は「控訴する方向で検討する」とコメントしている。